春来たる君の軌跡

統合失調症を発症するも回復し、日々前向きを目指しているお兄さんです。

予期せぬ出来事

退院後は臨床治験中に助けを求めるように電話した入院前までお世話になった就労支援A型事業所の役職者にまた連絡して事業所へ戻ることにしてもらった。約一年間休まずに体調も管理して通い委託訓練に入り、その結果で一般企業への就職まで繋いでもらったが、人間関係で上手くいかずその会社は辞めてしまった。 

その後、にんにく農家になろうと農の雇用事業制度を使って入社した会社では仕事終わりの飲み会も上司と楽しく過ごせていたと思って順調のように思えていたのだが知らず知らずのうちに上司との関わりがストレスになっていたようで限界を感じ退職して個人事業主の夢も諦めました。 

次に考えたのはまたソラと二人で通える事業所へ行こうと、ソラと出会った最初のA型事業所の管理者が立ち上げた別のA型事業所に行くことにした。ここでは社長が以前にお世話になった人ということで二人で通いやすくていいと思っていたのだが、ここでも社長との関わりにストレスを感じるようになりソラを残して僕は三ヶ月程で退職してしまった。 

この時期ソラも仕事に難しさを感じていて疲れがたまっていた様で体調を崩して入院している。ある日僕が家に帰ると携帯を見つめながらメモのような紙を見つめ、もうろうとしていたソラがいて話しかけても会話にならないし、明らかにいつもと様子が違うと思い病院へ連れて行った。精神科について状態を診た先生が疲れちゃったのかもね、と言って楽になる注射をしてもらい帰宅した。 

次の日も来てと言われたのだが僕は面接を予定していたのでソラの親御さんに頼むことにして着替えを持って実家に送って行って、その日の夜は別々に過ごした。 

次の日面接帰りにソラの様子を見に行くと全然眠れなく休めていないとの事だった。この日はソラの実家に僕も泊まることにした。 

この日の夜ソラは取り乱すように叫んだり嫌だ嫌だ嫌だ嫌だと、何かに支配されて錯乱している状態になる。ソラの両親が部屋に来て落ち着かそうともなかなか落ち着いてくれなかった。ソラのその様な状態は初めて見る姿だったが妄想に支配されているのではないかと思い、統合失調症になったのではと心配した。ソラのお父さんが病院に電話して今から連れていくということになった。歩くのがやっとだったが、階段もゆっくり降りて車にやっと乗りこみ出発した。 

ソラのいつも通っている病院ではなく、系列の入院病棟がある病院に着いた。先生がやってきてソラと少し話すと、ソラは自分から入院します。と言いソラの入院生活が始まった。 

交際6年目の夏の始まりだった。