春来たる君の軌跡

統合失調症を発症するも回復し、日々前向きを目指しているお兄さんです。

病んだ日々と先生との出会い

二回目の愛知から帰郷したが家族は特にどうやって過ごしていたのか等は聞いてこなかった。 

人間関係に悩んでいたとは果たして思っていたのだうか。 

お金も少なくなっていたしまずは仕事を探そうと活動する。愛知の彼女はどうしたらいいのか悩んだ結果、今は自分が不安定だし幸せにする自信がないということで電話で別れをつげた。とても自分勝手な付き合いをしてしまったなあと反省する恋愛でした。 

23歳ということもあったろうし、次の仕事はすぐに決まった。物流業界で倉庫作業をすることになった。ここでは倉庫管理している契約先工場で使う部品をピッキングをして、指示書通り揃えて輸送する仕事をした。朝一は荷受けした部品を仕分けすることから始まるのだが、それがまず僕を悩ませた。品番を見てパレットごとに仕分けていくのだがその仕分け先のパレットが暗記できずにいた。虎の巻を見て作業しているのは一番新人の僕だけだったし、そんなに複雑な仕分けのやり方では無かったのだが頭の中に入ってこなかった。他の先輩たちはバンバン仕分けていくのに、僕だけ戸惑いながらウロウロしているのが嫌で、帰宅してからも家で虎の巻を覚えようとして、夜中起きて暗記しようとしたり、なかなか仕事が早くできないことでヤケ酒したくなり夜中飲んで睡眠がうまくとれていなかったりして、体調が悪くなってきていました。ピッキングの方も最後に先輩にダブルチェックというやり方で確認を頼まなくてはいけないのだが他の若い人たちは先輩に可愛がられている様子だったので僕とは違っただろうが、僕はコミュニケーションの取り方がわからずにいたので、ダブルチェックを頼むのにものすごく苦手意識を持ってしまっていた。 

休日には漫画喫茶に行きパソコンで弘前市内の精神科やクリニックを検索する生活になっていた。周りには精神科に通っているという知り合いはいなかった為に自分で探していこうと思った。当時ネットで口コミとかはあったのかはわからないが病院案内のホームページを見て、なんとなく大きい病院へ受診してみようと決めた。初診には予約が必要ということで予約をして、初めての精神科受診となる。問診票には頭がうまく回らない、記憶力が低下している、気分が落ち込んでいる、人とうまく話せない、と書いたと思う。いよいよ先生と話すときが来たのだが精神科の先生はどんな人なのか緊張があった。名前を呼ばれドアを開けて入ると髭が立派なメガネをかけた優しそうではあるが口数が少ない先生だなあという印象を持った。生い立ちと家族構成と経歴を話して、問診票の通り話すと、うつ気味なのかもしれないということで薬を処方されることとなる。先生は今はいい薬があるんですよと言って安心させてくれた。初めての受診は意外とスムーズに終えて、とりあえず病院選びは良かったのかなと思えた。仕事があるため夜間診療を希望して二週間後だったか三週間後だったかにまた来ることにしたと思う。母には病院へ行ったことを話したところ精神科の薬は強いということで心配してくれた記憶がある。 

会社には病院へ通い始めたことは伝えていなかったがある日出勤できなくなる日がやってきた。母に朝弁当を作ってもらって出勤していたのだが家を出発したのだが会社に向かえない気持ちになった。風邪をひいたと連絡をして休みをもらったが家に帰るこができないでいた。パチンコはやらないのだがパチンコ屋の広い駐車場で休んで、母が作ってくれた弁当を食べて車で寝て時間を過ごしてから夕方退社時刻になる頃に家へ帰るという行動をとった。愛知でも仕事がだめで青森でもだめだと家族に思われたくなかった。晩御飯は家族と食べるのだが隠し事をしているようで辛かった。翌日になり会社の制服とジャンパーを着て出勤するのだがまたパチンコ屋のほうに車を走らせていた。会社に今日も風邪で休むことをつげて駐車場で早めに弁当を食べてまた時間まで寝ていようとしたがこの日は違った。会社にもう一度電話をして仕事を辞めたいと主任に話した。主任は驚いていたがとりあえず話に来てということで会社に向かった。実は精神科を先日受診したことを報告すると、心の風邪ってことなのか?それだとまた話が変わってくるぞ、というような返答だったが僕はうつ気味だったし人間関係の構築に不安しかない状態だった為に退職させていただきたいと話した。主任は今後の僕に期待してくれていたようで、冗談ぽくコノヤローと首に手を回すしぐさをして和ませてくれようとした感じでした。またまた突発的な退職になってしまい申し訳なかったし、この時社会保険に加入していたので初診日の関係でその後の障害者年金受給をする時に役立ったので感謝しています。 

この物流会社でピッキングしていた契約先工場にこの後入社することになるとはこの時はまだ知らないでいた。